卒業しました。


大学を卒業しました。
漠然と大学に行こうと思ってから、
それが案外簡単ではなく、一浪を経て、
少ないご縁のあった学校たちの中で決めたひとつの大学に行った。
まーったくなじめなくて一年も学校を休んでしまったけれど、
周りの人と嵐に励まされたおかげでなんとか卒業できました。

はじめは留学をするだとか、こんな職業に就きたいだとか、大学での目標がいろいろとあったのが、
半分過ぎてからはともかく卒業することが目標になって、
今でも「大学で学んだことは?」とか「大学での楽しかった思い出は?」とか聞かれたとしてもすぐには答えられない。

それでも、行っても意味がなかったとは思わない。
なんとなく。

とても淋しかったり、
悩んだり、
いろいろと苦しいことはあったのは覚えていてもなぜだかもうその感覚までは思い出せない。
そのときはもうだめかと思うくらい思い詰めたことも過ぎてしまうと、大したことでなくなるのかな。
時が解決してくれるなんてそのときは何の慰めにもならない気がする言葉もほんとだったりする。

卒業式の次の日、学校に別れをしに行きました。
春休み中の学校はラウンジに学生がたむろしているくらいで静かでした。

それまでは、卒業式があまりに盛大で、
自分の卒業式なのに傍観しているような気分で、
実感ってものがいまいちなかったのが、
いつも座ってお昼ご飯を食べていた図書館の前のベンチに誰も座っていない様子を見たとたん、
急にこみ上げてきました。

それが歓びの感情なのか、淋しい気持ちなのか、つらかったことを身体が思い出したのか、
とにかくなんだかグッときて、
そのどれでもないような、その全部のような感じでした。


卒業式の日を含めて一泊2日父とふたり東京観光もしてきたのだけど、
一ヶ月ちょっとぶりに行った東京は楽しかった。
一人暮らしをしているときは正直東京を楽しむ余裕なんてなかった。
でも楽しもうとする心意気で歩くと興味をそそる様なものや景色で溢れていて、
ほんと楽しい。
暮らすとなるとかなり場所や環境を選ばなければ住みやすい、そうでないがはっきり別れると思うけど、
自分に合った街が必ずあるという感じがする。
なんだか今さら名残惜しい気持ちになった。

父と一緒ということでケチ臭いこと考えなくてもよかったからかな…。
父は普段移動は全部車だし、もうすぐ60代半ばというのもあって、
東京で地下鉄に乗るのに沢山ある階段を上り下りしたり、人ごみの中を歩き回ったりするのはしんどそうでした。
私は父の脇を抱えたり、手を引いたり、
いい加減、私が父を支える方に交代しなきゃなあと実感した2日間でもありました。
大学も卒業したわけだし。
当然のことだろうけど改めて。

卒業するといえば、一歳と8ヶ月になる姪っ子が先月おっぱいを卒業して、
寝付きが悪かった直後の数日わたしもお世話に行った。

乳離れに関する情報の載っているサイトを見ていると、
人生は乳離れの連続だと書いてあり、
ほんとそうだなーと思った。

私が実家に帰って暮らし始めて一ヶ月半が経つ。
そうしないようにと思っていたけど、
やっぱり両親に甘えている部分があって、そういう自分にイライラして余計家での態度が悪くなるなんていう、嫌〜な感じになってしまうことがある。
「あ〜やっぱり帰るんじゃなかった」
なんてしょっちゅう思うけれど、それでは何も解決されないわけで、
今家を出た所で大人としての信用が無い私は心配されるだけな気がする。

他にも色んなことも考える。
姉たちが結婚した今、うちの家族は三人で、だんだん両親はおじいちゃんおばあちゃんになりつつある。
もともと抜けているところがあるから何かと心配(わたしが頼りになるかは別として)。
ちゃんと親の援助を卒業した上で、居ると心強い存在になれればと思う。

そして私もいずれは新しい家族をつくりたい。
こんな頼りないこと書いといて、そんなん到底難しい話な感じがするけれど、
大学を卒業するととたんにそれはもうぐんと近い所までその存在を感じるようになった。

とにかく何でもいっぺんにはできないし、特に私は自分のペースというのを守らないと何も手につかなくなるから、
ひとつずつ、ひとつずつ、と心でつぶやきながらやっていこうと思う。

実家に帰ってひとりで過ごす時間が減ったのでゆっくり考えてブログに書くということをなかなか思いつきにくくなったのだけど、
書きたい事はいつも沢山出て来るのでなるべく新しいうちに書いていきたい。

もし読んで下さっている方がいらしたら、
これからもよろしくお願いします。

23歳になり、やっと社会人としてスタートです。